母と二人で祖母の遺品整理

今日はSさんより、祖母様の大切にしていた手作りの洋服などの遺品のお話です。
大切な大切な思い出のお話し、ありがとうございました。
先日母方の祖母が亡くなりました。
長女でもある母は、様々な雑務に追われながら、遺品の整理もしなくてはなりませんでした。
私は小さな頃から祖母には本当に可愛がってもらい、たくさんの思い出がありました。一人暮らしをする祖母の家にも何度も様子を見に行ったりしていました。
誰もいなくなってしまった祖母の家は、最終的に、専門業者に頼み、家を埋め尽くすたくさんのものと一緒に処分してもらわなくてはならないと母は言っていました。
その前に祖母の遺品を整理するために、二人で祖母の家に行こうということになりました。祖母は長いこと入院していたので、祖母の家に行くのは数年ぶりでした。
幼い頃によく遊んだ屋上や、転げ落ちた階段。かなりいたんでいて、とても小さく見えました。そしていたるところに祖母の作ったものがありました。
祖母は手先がとても器用で、手芸や編み物、洋服作りをしょっちゅうやっていました。マフラーを編みながら、何度も同じポイントでわからなくなる私は、同じことを何回も祖母に聞いていました。その度に祖母はイヤがりもせず、同じことを教えてくれていました。
母と二人で祖母の遺品を整理していきました。2度と手に入らない家族写真たちは、大事に持って帰ることにしました。
そして祖母の作った作品を、引っ張り出して見さだめしていきました。さすがに全部は持って帰れないので、二人でファッションショーばりに色々着て行きました。
これはちょっといたみすぎてるね、これはまだ着れそうだね、と。
二人でああだこうだ言いながら、祖母の作品に腕を通して行きました。そして厳選した数枚や編み物道具、いつもつけていた指輪などを持って帰りました。
母と二人で祖母の話で盛り上がったこの時間も、きっとかけがえのない時間なんだろうと思いました。